2014年07月05日

現鑑 反省座談会〜チーム弐編〜

お待たせいたしました!
月神たちによる反省座談会、チーム弐編です。
チーム壱が話し合っている一方そのころ別室では……。

【チーム弐 参加メンバー】
睦月・文月・葉月・長月・神無月・師走

ご主人様のご意向により、長月がこちらのチームに参加しています!
「続きを読む」よりお進みください。
※ 掲載されている文章の無断転載は禁止しております。
  ご理解・ご協力をお願い申し上げます。

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現鑑 反省座談会
〜チーム弐(睦月・文月・葉月・長月・神無月・師走)編〜


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ガラッ。

師走
「なんじゃ、こっちは洋間か。
 あちらが和室だと聞いたから、てっきりこちらもそうかと思うたに」

睦月
「この公民館に、和室は1部屋しかないそうですよ。
 師走は洋間は嫌いですか?」

師走
「嫌いではないが、足の遣り場に悩むときがあるの。
 この国はかなり近年まで、椅子というものはなかったであろ?
 なのでわしも慣れてはおらぬのじゃ」

文月
「あー、俺も和室の方が好きだなあ。
 椅子だとどうにも戦場思い出しちまって」

長月
「戦場? どうして?」

葉月
「我々武人は、鎧兜を着ている時には床机(しょうぎ)に座る。
 それが理由だろう」

睦月
「神無月は、『すけっち』をする時に最近は椅子に座っていますよね。
 洋画も始められたからでしょうか?」

神無月
「…………」

睦月
「……あの、神無月?」

神無月
「……………………」

睦月
「あ、あのー……」

文月
「諦めろ睦月。こいつはこういう奴だ。
 でもま、前よりゃ喋るようになったよな?」

神無月
「……………………………………」

長月
「性格的に無言も仕方ないけど、
 今日はちゃんと喋ってくれないと、座談会が成立しないからね。
 ……そろそろ始めようか。挨拶とかいる?」

師走
「いらぬいらぬ、わしはそういう面倒な文句が嫌いじゃ。
 とっとと本題に入ってたもれ」

文月
「つってもよ、反省って何反省すんだよ。
 また弥生のお嬢かどわかしの件か?
 ありゃさんざん絞り上げただろ。もう特に言う事がねえぞ、俺は」

睦月
「そうですけど、本人がまったく響いていないではありませんか!」

長月
「まー弥生に反省させるってのは無理なんじゃないかなあ?
 そういう生き方してこなかったでしょ、彼」
 
葉月
「俺としては文月の行動の是非についても問いたいところだが」

文月
「なっ」

師走
「おお、あの接吻の件か。あれはわしも納得いかぬの」

長月
「あれはねえ……なんか、色々ずるいよね」

睦月
「あぁ……あの件ですか……
 私も、文月と神無月だけはと、信じていたのに……」

文月
「ちょ、な、その、だ、い、いや、あれは…………………………
 つーかなんでおまえら全部知ってんだよ!!?
 あれ山奥の崩れた家ん中の話だぞ!?」

睦月
「当然、式から聞きました」

葉月
「陰陽師どもの式神は優秀だな。
 まるで見てきたかのように語ってくれた」

文月
「……よ、余計な真似を……っ」

長月
「割と抜け駆けだよねえ? ……とはいえ、状況が状況だから
 あの直後は責めるのもアレかなーって思ってたけど……」

師走
「確かにの、あの時の文月の言葉はそれなりの意味があったと思う。
 しかしやはり不快には不快じゃな」

神無月
「…………」

師走
「なんじゃ神無月。何か言いたそうじゃの?」

神無月
「……皐月に聞いたが……
 『クリスマス』の朝、
 おまえは主のベッドにもぐりこんで寝ていたと」

文月
「……は!? な、なななななな」

葉月
「師走が……!?」

神無月
「そのおまえが今更何を、と思ったまでだ。他意はない」

睦月
「ご、ご主人様のベッドに!? 
 それはその、男の姿ですか女の姿ですか!?」

長月
「皐月が見逃したんだから、女の子姿だったのかな?
 男だったらご主人様も騒いでるだろうし」

師走
「そなたら、くだらぬことに食いつくでない。
 もともと主の娘はわしのものじゃ、同衾しようがなにをしようが
 文句を言われる筋合いはないの」

文月
「あるに決まってんだろこの阿呆!!!」

睦月
「なぜあなたはご主人様を自分のものだと断言するんですか!」

師走
「それは当然――」

葉月
「師走、さっきの問いに答えろ。
 その答え如何によっては…………」


ガチャッ……


神無月
「……なんだそれは?」

睦月
「布の……簀巻き? 随分大きいですね……
 うわっ!! 倒れ……!!」


ゴトッ!!!


睦月
「っ!?」

神無月
「睦月……!?」

睦月
「お、重……っ!! お、起き上がれな……」

葉月
「下手に手を出すな、睦月」


ガチャっ


葉月
「すべて合わせた重量は十貫ではきかない。
 腕や足を下敷きにすれば骨が折れる」

文月
「あ、それが昨日言ってたやつか。
 おまえの七つ道具だろ? 結構でけえな」

長月
「葉月の七つ道具って……武具だよね?
 なんでそんなの座談会に持ってきたわけ?」

葉月
「必要になると思ったからだ」

長月
「……いや、だから……座談会だよ?」

睦月
「あ、あいたたた……月神でなければ怪我をしているところでした……。
 あの、この時代は確か『じゅうとうほういはん』という罪が
 あったような気がするのですが……?」

師走
「じゅうとう……なんじゃそれは」

睦月
「詳しい事は私にも……ですが、以前私が式神に薙刀を持たせて
 ご主人様の家の門番にしようとしたところ、
『じゅうとうほういはん』だから駄目だと、如月に言われまして。
 どうもこの時代は、刃物を持ち歩くと罪になるようなのです」

師走
「刃物? 包丁も駄目なのか?
 なら、包丁を売っている店はどうなるのじゃ?」

睦月
「……そう言われればそうですね。どうなんでしょう?」

長月
「あのさ、文月も大きい布袋持ってるけど、それ何?
 もしかしてそれも葉月と同じように……?」

文月
「これはまさかりだ。
 この後、俺が知ってる砥ぎ師んとこに一緒に行くつもりだったから
 持ってきたんだ」

神無月
「……文月は砥ぎ師に知り合いがいるのか」

文月
「おう、つっても仕事の仲間のそのまた知り合いだけどな。
 良い砥ぎ師は少ねぇから、縁があってよかったぜ」

神無月
「……それは、俺も同行して構わないか。
 刀の砥ぎは美しい作業だ。見たい」

葉月
「話がずれている。師走、答えは」

師走
「ぬ? 何の話じゃったかの」

長月
「ご主人様のベッドにもぐりこんだとき
 男だったか女だったかの話」

師走
「ああ、それか。今の姿じゃったな」

文月
「ああ、なんだ……それならまだ」

師走
「もっとも、この姿が女子であるとはひとことも言ってはおらぬが」

葉月・睦月・文月
「「「っ!?」」」

神無月
「……師走、やめろ。煽るな。うるさい」

師走
「別に煽ったわけではないが……
 羨ましければそなたらも主の娘と寝れば良いではないか」

文月
「んなことできるか!!!」

師走
「大人の男の姿であるから問題になるのであろ?
 なら、幼子の姿を取ればよかろうに」

長月
「……あ。そうか、その手があったね」

師走
「月神は自分の姿であれば、好きな年齢の見た目に転ずることができる。
 年端もゆかぬ子供の姿をとれば、主の娘とて拒絶はすまいよ」

葉月
「……ほう」

文月
「おいこら葉月、長月! 何考え込んでんだ馬鹿!」

睦月
「そ、そうですよ! そのような不純な動機で
 ご主人様が見慣れた今の姿形を気軽に変えるとは――――」


ゴンッ!!!


睦月
「!?」

長月
「うわっ、何!?」

文月
「あ……悪ィ、まさかり倒しちまった」

神無月
「……長月、耳が出ている」

長月
「えっ、ほんと? やだなあ……驚いたりすると出ちゃうんだよね」

師走
「長月の耳が出た割に、触らせろと騒がぬの、葉月」

葉月
「いい年をした男に獣耳が生えたとて、可愛いとは思わん」

師走
「そうかのう? 
 以前はそれなりに興味津々だったと思うが」

神無月
「……葉月はこの間、祭りで長月が酔いつぶれた時に
 狸姿の長月を抱えて帰ったから、満足したんじゃないか」

葉月
「それは否定しない」

師走
「ああ、この間の、酔っ払って屋台の裏でひっくり返っていた時の話か。
 そういえばあの時長月を運んだのは葉月じゃったの」

睦月
「……それ、長月本人は知ってるんですか?」

神無月
「……多分、知らない」

睦月
「……ですよね。その方が双方幸せだと思います」

葉月
「……ん?」

文月
「あん? どうした葉月」

葉月
「静かにしろ。聞こえない」

文月
「……は?」

睦月
「葉月、それは……なんでしたっけ。
 その耳につけているのは」

神無月
「……イヤホン、だったと思うが……」

葉月
「……あいつら……!!
 卯月の前で何と言う下品な話を……!!」


ダッ!


長月
「え、ちょ……葉月!?」


ガラッ……バタバタバタバタ……!


文月
「あっ、おいこら、それ俺のまさかり……!
 勝手に持ってくな、葉月!」

睦月
「……武器を全部掴んでいきましたね」

師走
「卯月がどうこう言ってたから、向こうの組の話かの?」

長月
「うーん、なんだろう。
 とにかく追いかけてみようか?」



*******


ドカッ、ガタガタガタ! 
「だっ」「ちょ、まっ……」
ガッ!! キンッ、ヒュッ……ドシャッ!!


卯月
「……文月?」

如月
「あれ、皆。どうしたの?」

文月
「どーしたも何も、葉月がすっ飛んで行っちまったんだ。
 俺のまさかり持って行かれたぞ」

水無月
「ああ、来てるよこっちに。
 ついさっき葉月が乱入したんだけど、
 あの大まさかり、あんたのだったんだねぇ。汚れてないといいけど」

文月
「……何してんだあいつ」

長月
「ていうかなんでみんな部屋の外に出てるの?
 弥生と皐月と葉月は中? 覗いていい?」

霜月
「待て。今入ると危険だ」

師走
「……そう言えば中から不穏な物音と悲鳴が聞こえておるの」

如月
「葉月が僕達の部屋に盗聴器しかけてて
 こっちの会話がちょっとアレな感じになったら
 すっ飛んできたんだよ」

睦月
「……とうちょうき……?」

如月
「遠く離れた場所の音を盗み聞きする道具だよ。
 で、今、問題発言した弥生と皐月が締められてるとこ」

長月
「あー、弥生と皐月じゃねぇ……」

神無月
「……どうしようもない2人だな」

卯月
「霜月、部屋は直せるか?」

霜月
「なんとかなるだろう。式だけでは無理だろうから
 復元の術も使わねばならぬが」

睦月
「あの……わ、私も……復元に協力を……」

霜月
「するな。いいから何も手を出すな」

睦月
「……すみません」

師走
「しかしこれでは座談会がこれ以上続けられぬな。
 どうする?」

如月
「続けられないなら終わりにしよう。
 ちょうどさっきご主人様からメール入って来たしね」

卯月
「メール?」

神無月
「彼女から? なんだ」

如月
「友達と買い物に行く予定だったけど、
 友達が風邪で早退しちゃって無しになったから早く帰るってさ。
 今日のお迎え当番は僕だけど、みんなで行って驚かせようよ」 

水無月
「そりゃしたいけど、
 そんなことしたら姫が困るんじゃないかい?」

如月
「だから皆は駅の反対側のアーケードの方で待っててよ。
 あそこなら普段行かないし、大丈夫でしょ。
 そこまでは僕がご主人様連れて行くからさ」

師走
「なら学校まではわしも行く。
 制服があるでの、着て行けば目立たぬじゃろう」

睦月
「文月はどうしますか?
 砥ぎ師のところに行くと言っていましたが……」

文月
「砥ぎ師は止めとくしかねえだろ。
 まさか血脂ついたモノ持ってくわけにもいかねえからなあ……。
 一度持って帰って洗わねえと。 
 それに何より、お嬢の迎えが優先だ」

長月
「なら商店街で合流だね。
 ……でも、その前に」


ドカッ、ゴキッガツッ……


神無月
「……皐月達はどうする?

睦月
「水無月、止められますか?」

水無月
「全員真っ二つに斬っていいならね」

長月
「……あんまり血生臭いのはやめておこうか?」

如月
「じゃあ文月は? 力づくでなんとかなんない?」

文月
「止めていいなら止めてくるけどよ、
 この建物壊さねえ自信ねえなあ……」

師走
「そう悩まずとも、睦月が3人とも札に戻せばよかろうに」

睦月
「それは、その……強制的に月神を札に戻すのはよくないと、
 ご主人様に止められていますので……」

卯月
「この争いを治めればいいんだろう?
 なら、そんなに難しい事じゃない」

如月
「葉月の主として命令するってこと?」

卯月
「違う。命令する必要はない。
 あいつを迎えに行くから来いと言えばいい。
 それは葉月は手を止める」

水無月
「あ」

長月
「ああ、そりゃそうだ」

師走
「葉月さえ止まれば弥生と皐月はなんとでもなるしの。
 よし、それで行こうぞ」

如月
「じゃあ卯月、葉月をお願い。
 そのあとは霜月、大変だけど頼むね」

霜月
「わかった。任された」

文月
「全員総出で出迎えか。お嬢、驚くだろうな」

神無月
「驚くとは思うが……喜んでくれるだろう。
 彼女はそういう人だ」

水無月
「……へえ。あんた、そんな口きくんだねえ」

神無月
「っ……」

水無月
「赤くなるこたないだろ。
 ふふ、あんたも可愛いとこあるじゃないか」

長月
「水無月の見た目でそういうこと言うと、違う迫力あるなぁ……」

睦月
「では皆様、本日の座談会は、ここで終わりということで。
 ここからはご主人様の為の時間ですから、
 皆様、どうぞよろしくお願い致します」

【チーム弐・幕】 
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posted by こいこい担当A at 11:14| 企画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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